見出し画像

環境に良いプラスチックらしいとGreen Planet の名前を聞いた人に、すかさずお伝えしたい3つのポイント

この記事にたどり着いたあなたは、きっとどこかでGreen Planet(グリーンプラネット) のことを、「海で溶けるプラスチック」と聞いた、とか、どこかのストローやスプーン・フォークなど身近なところで使われていた、とか、なんとなく環境にいい材料らしい、と知って興味を持ってくれたのではないでしょうか。

この記事では、カネカ生分解性バイオポリマー Green Planet®(以下、Green Planet)がどんなものか、はじめに知ってもらいたいことを書きました。
Green Planet に興味を持って読み始めてくれたのなら、ぜひ。そうでなくとも、プラスチックや環境に興味を持っているなら、この記事を読んで、Green Planet がどんなものなのか知る機会にしてもらえたらうれしいです。

わたしたちカネカのHPでは、Green Planet のことを、「100%植物由来で海水中でも生分解されるバイオポリマー」です。と書いています。
はじめて見る方には、少しむずかしいだろうなぁ、と感じるこの言葉を3つにわけて、かみくだいてお伝えしたいと思います。

① 100%植物由来

Green Planet の原料は植物から取れる油です。

一般的なプラスチックが石油を原料としていることに対して、植物由来の原料を使っているということで、100%植物由来、と言っています。

粉の状態のGreen Planet
ここから様々な形に加工されて製品になります


② 海水中でも生分解される

生分解とは聞きなれない言葉ですが “せいぶんかい”と読みます。生物によって分解されること、ここでは特に水やCO2といった自然に存在するものに分解されること、と思ってください。

Green Planet は一般的なプラスチック※と違って、生分解されることが特徴の材料です。生分解する生物とは、おもに微生物です。Green Planet は、微生物にとって食べやすい素材、と言えるかもしれません。

※ 一般的なプラスチックは非常に丈夫で、目に見えないくらい粉々になることはあっても、小さなプラスチックになるだけで、自然の中では半永久的に分解されずに残ってしまう、と言われています。そのため、海にゴミとして流れ出てしまうと、小さくなりながら何年も漂流し、時には魚の体の中に入ってしまいます。その魚を食べる生き物、鳥や肉食の動物、もしかしたらあなた自身の体にも入ってしまうかもしれない。海洋プラスチック汚染といって、大きな問題になっています。

参考 WWF JAPAN:海洋プラスチック問題について

“海水中でも“とは、どういうことかというと、海水中では生分解するのが土の中などに比べて、難しいのです*。なぜなら、土の中の方が、微生物の数が多いですし、海の中は微生物が活発に活動するには温度が低いことが多いからです。
Green Planet 以外にもプラスチックの代わりになるような生分解性をもった素材はありますが、海水中でも生分解する材料は、多くはありません。

*Green Planet も、海水の温度などの環境によって生分解の速度が変わります

③ バイオポリマー ってなに?

聞きなれないカタカナ語を見ると、わかりたい! という気持ちがしぼむような気がするのは、わたしだけでしょうか。バイオポリマーは、バイオとポリマーの2つにわけてお話ししますね。

バイオとは……
バイオはなんとなくイメージできますか? “生物の”というような意味です。

Green Planet は、”生物の”チカラを借りて、作っています。
一般的なプラスチックは、石油の中に含まれる成分から必要なものを取り出したり、結び付けたりして、化学的にプラスチックを作るのに対して、Green Planet は、植物油を食べた微生物が作ります。
人間が食べ過ぎると、身体の中に脂肪がたまるのと同じように、身体の中にGreen Planet をためる微生物がいるのです。

では、ポリマーとは……
ポ・リマーでしょうか、ポリ・マーでしょうか。正解は、ポリ・マーで、ポリのモノマーです。モノマーはどこから来たんだ!? と言いたくなる気持ち、わかります。わたしもそう思います。

モノマーのモノは1つのという意味です。モノクロやモノトーンのモノと言われると、なんとなく、そうかも、と納得できるでしょうか。ポリは複数の、という意味で、ポリマーとはモノマーがたくさん集まったものを表します。鎖みたいなものを想像してもらうと、ひとつひとつの輪っかがモノマー、つながった鎖がポリマーです。輪っか(モノマー)の輪の大きさがどのくらいか、何で出来ているかなどによって、鎖(ポリマー)の性質が変わります。

ポリマーのイメージの説明図です。くさり全体をポリマー、1つ1つの輪っかのことをモノマー、と言います。グリーンプラネットもポリマーの一種です。

プラスチックというのは、ポリマーを原料に形づくられたものの総称です。ポリエチレンやポリ塩化ビニルといったポリマーを使ったプラスチックがありますし、ペットボトルのペット(PET)もポリエチレンテレフタレート(PolyEthylene Terephthalate)というポリマーの名前からきています。

Green Planet も、植物油から、微生物の力を借りて作っているとは言え、世の中の一般的な定義によるとプラスチックになります。しかし、わたしたちは、海洋プラスチック汚染の問題など、これまでのプラスチックが原因となっている環境問題をGreen Planet で解決していきたい、という想いから、プラスチックとは呼ばず、バイオポリマーと呼ぶことにしています。

わかっていただけましたか Green Planet のこと

「100%植物由来で海水中でも生分解されるポリマー」とはどういうことか、説明してきました。まとめると、このようになります。

グリーンプラネットの特徴をまとめた図です。グリーンプラネットは植物油を原料に微生物の力でつくられるポリマーです。微生物の力によって水と二酸化炭素に分解される、生分解性をもったポリマーです。分解されたCO2と水はやがて植物となって、循環していきます。

あまり知らなかったけど、興味をもって記事を読んでくれたみなさん、ありがとうございました。なるほど、良さそうな材料があるんだなぁ。とか、今度どこかで使われていないか探してみよう。と思ってもらえたら、とてもうれしいです。

自己紹介記事でもお伝えしているように、このnoteでは、Green Planet を通して、環境とわたしたちのことを、読んでくれるみなさんと一緒に考えていきたいと思っています。

環境のために何かしたい、とその先に思ったときに、「Green Planet を使う」ことを1つの選択肢に入れてもらえたら、と思っています。これからの記事も読んでいただけると、わたしたちもすごく喜びます。

最後に。ぜひ一度使ってみたい、と思ってくれたあなたへ。

まだまだ、どこにでもある、というわけではありませんが、使っていただける場所が徐々に増えてきています。以下のHPに採用事例を紹介しています。よかったら探してみてくださいね。


この記事が参加している募集

企業のnote

with note pro

SDGsへの向き合い方

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!