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プラごみ年間32キロ!? あなたなら、どうする!?

日本で1年間に出される容器や包装のプラごみの量は1人あたり32キログラム※。
どのくらいの量になるか、実際に集めてみると、写真くらい(高さ約2m、大人2人でやっと抱えられるくらいの円筒形のゴミ箱一杯)の量になるそうです。

大きなごみ箱いっぱいにプラごみが積み上げられた様子を見上げている人の画像
実際に集めると収集用のゴミ袋50袋ほどになったそうで、見上げるほど。

みなさんは、この量を聞いて、どう感じるでしょうか。思ったより多い? 自分はそんなに捨てていない?
私(記事担当:片平)は、毎週のごみ出しで捨てている量、外出先で使っているごみの量を思い浮かべて、確かにこれくらいの量になるかも……、と思いつつも、改めて積み上げられた量や中に含まれるごみの種類の多さに驚かされました。

どうする!? プラごみ

日本科学未来館で4月1日から「どうする!? プラごみ」という展示がはじまっています。
プラスチックは便利で生活に不可欠な素材だけれど、ごみになってしまうと海や川を汚し、生き物たちの生活環境を破壊してしまう大きな問題です。そんな大きな問題であるプラスチックごみ問題を一緒に考える展示です。 プラスチックごみ問題の現状と解決に取り組む企業を紹介し、見た人もアイデアを出せる展示になっています。

この中で、わたしたちの「カネカ生分解性バイオポリマー Green Planet®」(以下、Green Planet)も、従来のプラスチックにかわる素材を開発する取り組みとして展示されています。展示では、Green Planetの製品や、開発者からのコメントを紹介しています。
実際の製品やGreen Planet が海水中で分解されていく様子を展示していますので、ぜひ未来館に足を運んで、ご覧になってください。

展示されているブースの画像。向かって左手前がGreen Planet を紹介しているブース。他にもプラスチックごみを減らす取り組みをしている企業、プラスチックごみを回収してリサイクルをする企業などの取り組みが紹介されています。
左手前がGreen Planet を紹介しているエリア。他にもプラスチックごみを減らす取り組みやプラスチックごみを回収してリサイクルをする企業などの取り組みが紹介されています。

展示の企画チームの一員である科学コミュニケーターの平井ひらい 元康もとやすさんは、この企画への想いを教えてくれました。

「この展示では、プラスチックごみ問題に取り組んでいる企業を紹介するだけではなく、企業の取り組みや想いに対して、見てくださったお客さんもアイデアを出したり、他の方のアイデアを見たり、一緒にプラごみ問題の解決に加わってもらえるようにしています。見てくださった方とお話しすると、小学生が『自分もマイバッグや水筒を使っているよ』と教えてくれたり、海外の方から『日本では、何でも過剰包装でプラスチックを使いすぎ! お土産を買うのもためらってしまう』などと私自身も、普段当たり前だと思ってしまっていることに気づかされる意見をいただきます。」

Green Planet の展示を背景に話してくれている科学コミュニケーターの平井さんの画像
日本科学未来館の科学コミュニケーター 平井さん。筆者が取材に伺った時(4月中旬)には、すでに寄せられた意見が書かれたふせんが数多く貼られていました

ご意見、聞かせてください!

Green Planet の展示でも、「プラスチックじゃないと困るものは? どうして困るの?」 と展示を見てくれた方に問いかけています。

展示を見てくださるみなさんに、一緒に考えてもらえるような「問い」を考えるために、平井さんたちには、事前にGreen Planetの開発者にインタビューをしていただきました。
開発者の「~~と同じ硬さと柔軟性を持った素材を作るのは、まだ難しいんです」「取引先からは、~~な要望があって、応えるためにはかなり工夫が必要でした」など、さまざまなプラスチックを代替する難しさや苦労の言葉を聞いた平井さんたちからの助言も踏まえて、この「問い」を設定しました。


展示を見た方にも、代替素材の開発に苦労している開発者の言葉から、実はたくさんの種類のプラスチックが身の回りにあることに改めて気づいてもらうねらいです。また、たくさんの方のアイデアが集まれば、より消費者のニーズに沿った研究開発にも生かせるかも、と期待しています。

すでに展示を見た方からはこんな声が!

「Green Planet の取り組みを見ているお客さんとお話しすると『プラスチックを減らさないといけないのはわかるけど、紙ストローはちょっと苦手……。代わりになる素材があったらいいですね』など、日常生活の中でいかにプラスチックを使っているか、改めて感じるきっかけになっているようです」と、平井さん。
展示に貼られたふせんの中には、自身のお仕事と関連して、土木業や建設業などで、屋外での仕事の際に包装が紙製だと雨で濡れて困ってしまう、という声や、医療分野でお仕事をされている方からは、薬の包装はプラスチック製でないといけないんじゃないか、などといった声が寄せられていました。

展示期間中には、自由に意見を書けるので、ご覧になった方は、ぜひご意見を聞かせてください。いただいた意見はわたしたちも確認し、これからの研究開発のヒントにしたいと思います。

いっしょに、どうにかしましょう‼ プラごみ

「どうする!? プラごみ」のタイトルの通り、どうする!? をたくさんの人が考え、何か少しでも行動することが大切だと思っています。ぜひ、考えるきっかけに見に行ってみてはいかがでしょう。
私たちは、この展示をきっかけに、Green Planet を知ってくれた人が、環境にやさしい素材を選びたい!と思ってくれた時に、Green Planetをお届けできるようにいっそう頑張ります!

展示会場入り口の画像

Green Planet の特徴について知りたい方はこちら↓をご覧ください。


この展示は、8/31まで続いています。詳しくは日本科学未来館のHPでご確認ください。https://www.miraikan.jst.go.jp/events/202304012912.html
オンラインから意見投稿もできるそうです、リンクはこちらhttps://www.miraikan.jst.go.jp/resources/plastic-waste/index.html

※参考:国連環境計画の報告書
https://wedocs.unep.org/bitstream/handle/20.500.11822/25496/singleUsePlastic_sustainability.pdf?sequence=1&isAllowed=y


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